矯正治療を成功させるために

~成人矯正編~

1、治療前に知っておきたいこと

美しくキレイに並んだ歯並びはあなたの第1印象を大きく変えます

 口元の印象というのは皆さんが思っている以上にその方のイメージや雰囲気を変えてしまいます。
口元は顔の半分近くを占める大事なパーツです。メイクやヘアスタイルではごまかせません。

 

 単純に歯並びがキレイな方と歯並びの悪い方、比較してどちらが
 美しく見えますか?      健康的に見えますか?
 品のあるように見えますか?   賢く見えますか?
 魅力的に見えますか?     仕事ができるように見えますか?

 やはり整った歯並びのほうがよく見えますよね。(※あくまで一般論です)

 また歯というのは唇と連動しているため歯並びを治すことは口元を治すことにもつながります。つまり歯並びをキレイに治療することは口元、そして顔全体の印象や雰囲気も変えてしまう効果があるという ことです。治療を終えた患者様に喜んでいただけるのはそのようなメリットがあるからではないでしょうか。

 もちろん見た目と共に人としての中身を磨くことも大事ですし、そこから湧き出る魅力というのも大切です。ただ歯並びが気になって人前で笑えない、口を開けられないという方もいらっしゃいますし、仕事上どうしても歯並びをキレイにしておかなくてはいけないという方もたくさんいらっしゃいます。
 特に女性にとっては“美への追及、欲求”というのは永遠のテーマです。中身も磨きつつ見た目も美しく、 というのが魅力的な大人への第一歩ではないでしょうか。

歯並びへの意識の低い日本人

 欧米では“子供の歯並びがその家庭の教育レベルを表す“と言われているくらいメジャーな治療で、多くの方が子供のころから一般歯科治療だけでなく矯正治療も同時に行っており、それくらい歯並びに対する意識が高いと言えるでしょう。
 一方最近でこそ歯列矯正に対する認識は徐々に浸透しつつありますが、アジア人特に日本人は元々 歯並びを気にしない民族ということもあり、世界の先進国の中では最も遅れをとっています。そして世界でも最も難しいと言われているのも日本人の治療です。顎が小さく歯自体の形も悪く、八重歯や受け口 が多いのが特徴です。

 海外のドラマや映画の主演している俳優や女優、スポーツ選手、政治家など海外のかたがたの歯並 びを見てもおわかりの通り皆さんキレイな歯並びをしていますよね(もちろん歯列矯正ではなく差し歯で 治してる方もいらっしゃいますが)。日本人のように“八重歯が可愛い“という文化は無いということですね。

気づかれない「裏側矯正」という選択肢

 “歯並びは治したい、でも装置が見えてしまうのは・・・“とお悩みの方はたくさんいらっしゃいます。
矯正治療は年単位で期間のかかる治療ですから、その間ずっと装置が見えてしまうのは苦痛です。
そのような方のために「裏側矯正」という選択肢があります。

 その名の通り通常歯の表側につける矯正装置を裏側につけて治療する方法です。普段の日常生活 で装置が見えることは無く、まず気づかれません。治療中でも周囲の視線を気にすることなく日常生活がおくれ、いつも通りに笑えますし、食事も会話も不安なくできるのが大変魅力です。そして誰にも気づかれずにキレイな歯並びを手に入れることができます。

 裏側矯正は表側の矯正治療と比べると歴史は浅いものの、近年装置の小型化の開発が進み、治療 のシステムも確立され、以前よりも治療の精度が格段にアップ、期間も短縮され違和感も減り、今後ま すます需要が増える分野と考えられています。

モチベーションを保つために

 歯列矯正はご存知の通り費用も高いですし期間もかかる治療です。それなりの覚悟を持って始める方は多いと思いますが、長くかかる治療ですから、いつしか緊張感はなくなりモチベーションも下がって、通院がおっくうになることもあるでしょう。また毎日の歯磨きや、指示された装置の使用も面倒くさくなりがちです。

 でもそれではせっかく始めた治療が全く意味の無いものになってしまいます。キレイに治るはず だったものが治らなかったり、治療中に虫歯ができてしまったりしてトラブルが続出してしまいます。
通院も基本的に月1回ですが、キャンセルや遅刻が続くとますます期間も延びますし、治療もうまく いきません。

 例えば治療が終わった後自分が何をしたいのか、どうなっていたいのかを想像してみてください。 「思いっきり笑いたい」、「仲間と美味しいものを食べに行きたい」、「海外旅行に行きたい」、「カラオケで歌いまくりたい」、「髪形やメイクや服装を変えてたくさんオシャレをしてみたい」、「オーディションを受けたい」、「就職活動を頑張りたい」、「社会人としてキレイな歯並びで働きたい」などなどいろいろやりたいこと、夢、希望があると思います。
 それらを装置が外れたキレイな歯並びでチャレンジしてみたいと思いませんか?またそれらはいつ までに治して、いつまでに達成していたいですか?
 誰のための治療ではありません、自分のためです。そのためにも最後まで頑張って通院しましょう!

 日本人の平均寿命はどんどん延びていますが、たいていの方々は比較的早い時期に治療を始め ますので、治療が終わった後のキレイで健康的な歯並びで送る人生のほうが長くなるケースが多くなります。それだけでもモチベーションが上がりませんか?歯列矯正はこの先の自分の人生の投資 とお考え下さい。

美と健康を考慮したアンチエイジングとしての矯正治療

 美しくキレイに整った歯並びはあなたを魅力的に映しだします。でも矯正治療は見た目だけを 変える治療ではありません。当院ではアンチエイジングとしても歯列矯正を推奨しています。

・見た目のアンチエイジング
歯並びというのはメイクやヘアスタイルではごまかせないところです。口元は顔の約半分近くを 占める大事なパーツであり、歯は口元周囲の筋肉や皮膚と連動していますので、歯並びを整え ることは美しい口元をつくりあげ、結果的に顔全体の雰囲気や印象を大きく変えてしまう効果が あります歯列矯正で歯並びを治すことでお顔全体のイメージアップにもつながるのです。

・心のアンチエイジング
 矯正治療を終えると表情や雰囲気が明るくなり、気持ちも前向きになる方が数多くいらっしゃい ます。美しく健康的な歯並びを手に入れることは新しい自分に生まれ変わることとも言えます。自 信がついたり、心に余裕ができたり、行動がアクティブになったり、ファッションやヘアスタイル、メ イクはもちろん、しぐさや言葉使いまでにも影響を与える場合もあります。

・咀嚼のアンチエイジング
 正しい歯並びというのは見た目はもちろんのこと、上下の咬み合わせも重要です。歯が緊密に 咬み合ってこそ意味があります。しっかりした咬合は食べ物を咀嚼しやすくなり、味覚や唾液の 分泌も活性化し、内臓に負担をかけずに食事をとることができます。また歯が均一に配列され 咬合すると、下顎が自由に動けるようになり可動範囲も広がって顎関節や筋肉、顎骨、歯自体 に与える負担を軽減できます。

・予防としてのアンチエイジング
歯並びが悪いと歯磨きが難しくて大変ですが、キレイに並んだ歯はブラッシングしやすく予防にも 非常に効果的です。毎回時間をかけて丁寧に磨ければ問題ありませんが、汚れが溜まりやすく 磨きづらい状況で、時間にも制限があってはなかなか上手く磨けず、当然虫歯や歯周病のリスク が高まります。でもできれば大事な歯を失いたくはないですよね。歯を健康的に長期保存するため の対策としても矯正治療は大事です。

・呼吸のアンチエイジング
 正しい呼吸は鼻から息を吸って口から吐き出しますが、最近は鼻呼吸ができず口呼吸の方が 増加しています。その原因としてアレルギーや鼻炎などによる鼻づまり、小さい顎、悪い歯並び、 舌の筋肉の未発達などいろいろ挙げられます。また口呼吸はアレルギーや自己免疫疾患の発現、 顔面骨格の未発達、免疫機能低下、疲労感等のリスクを高めます。鼻の機能は匂いを感じる以外 にも多くの役割を担っています。
 鼻づまりは耳鼻科やアレルギー科の通院が必要ですが顎を広げて歯並びを整えたり舌の訓練 は矯正専門クリニックの仕事です。正しい鼻呼吸を営み、全身の健康の向上にも歯並びは影響し ます。

2、治療中に気をつけてほしいこと

毎月しっかり通院する

 矯正治療の通院は基本的に月1回です。毎週というわけではありませんから、都合をつけていた だきご来院いただけると助かります。そのぶん長期にわたる年単位の治療になりますが、あまり先 のことは考えず根気よく通院しましょう。
 ただ社会人の方は毎日仕事で忙しいと思いますし、最近は学生さんも部活や習い事、塾などで ハードな日々を過ごしているようです。そのような背景もあって予約をキャンセルされたり、遅刻され たりする患者様も中にはいらっしゃいますが、月一回の治療をキャンセルされますと間があいて治療 自体がうまくいかず、治療期間も延長する原因になります。またキャンセルや遅刻は他の患者様にも ご迷惑がかかってしまいます。
 お忙しいのはこちらも十分理解しているつもりですが、月1回の治療ですし仕上がりや治療の進行 の妨げになってしまいますので確実に来れる日で予約を取っていただき、最後までしっかり通院を 継続することが成功近道です。

毎日しっかり歯磨きする

 毎月通院することも大事ですが、それと同じくらい大事なのが歯磨きです。成人矯正の装置は 基本的に固定式のものがメインとなります。固定式装置は取り外し式装置とは異なり、歯磨きが 大変で今までと同じように磨いても汚れは取りきれません。プラークや食べかすなど汚れが装置 の周りにたくさんついてしまいますので、しっかり時間をかけて丁寧に磨いてください。もちろん 3食3度行うことをおすすめします。
 治療で来院された際はこちらでも時間の許す限りクリーニングは行いますが、月1回10分程度 の対応しかできませんので日常での歯磨きがとても重要になってきます。
 ブラッシングを油断してさぼると徐々に虫歯や歯周病が進行していきます。虫歯ができてしまっ たら、矯正治療は一旦中止し虫歯治療に専念してもらうことになります。そのために装置やワイヤ ーを一時的に外すこともあり、結果的に治療が逆戻りして期間が延びてしまったり、その他様々な リスクを引き起こしてたりと、非常に悪循環です。しっかり自己管理して虫歯や歯周病を引き起こさ ないように注意して毎日歯磨きしましょう。

 前述したように固定式装置は歯磨きがしにくく、特に裏側矯正の場合ではよりブラッシングが 困難です。そこで当院がお勧めしているのが「POICウォーター(タンパク分解型除菌水)」です。
これはお口の中の雑菌や汚れを一瞬で分解する優れた口腔洗浄液です。なかなかブラッシング だけでは取り切れないような汚れでも液体であるPOICウォーターを使えば細かなところまで隅々 にいきわたり雑菌や汚れを排除してくれます。洗浄後にしっかり歯磨きをしてください。治療中は 一日一回これを使用していただければ清潔に保てます。
 尚POICウォーターは医療機関でしか取り扱えないため、市販では販売されておりません。

指示された通りに装置を使う(エラスティックゴム等)

 成人矯正は基本的に固定式装置がメインになりますので、取り外し式の装置を多く使用する 小児矯正に比べれば患者様に普段協力して使っていただく装置の種類はかなり減りますが、 それでもいくつか協力していただきたい装置があります。
 成人矯正でほぼ全員と言ってよいほど頻繁に使われるのはエラスティックゴムです。よくある 輪ゴムとほぼ同じですが、もちろん歯科矯正用に口腔内で使えるように成分や大きさ、弾性など を加工したものになりますが、これが治療上歯を動かすうえで非常に重要になります。
 このゴムが使えるかどうかで治療の仕上がりや、期間が大きく左右されるといっても過言では ありません。歯に装着した装置に上顎から下顎に引っ掛けてもらいゴムの力を利用して動かして いくのですが、ワイヤーだけの調整では歯を動かすのに限界のあるため、それをこのゴムが補っ てくれるのです。
 難しいのは社会人の方で仕事に支障が出る場合やその他ライフスタイルによってなかなか使 えなかったり、使える時間が短かったりと協力が得られくいこともあります。でも限られた時間の 中でも最大限使用していただけると治療もスムーズに進みますので、時間を見つけて頑張って みましょう。
 もちろんエラスティックゴムだけでなく、他にもいくつかご協力いただく装置もありますが、それ ぞれ使用法が異なりますので指示された通りにお使いいただけると大変助かります。

3、Q&A

Q,矯正治療はどれくらいの期間がかかるのでしょうか?

A,治療の難易度によって変わります。患者様によってお口の中の状況がそれぞれ異なりますので、一概には言えませんが通常は2~3年とお考え下さい。
ただし患者様の年齢、装置の協力度、通院状況、歯磨き、治療方針などによっても大きく影響を受けますのでご注意ください。 

Q,通院の頻度はどれくらいでしょうか?

A,基本的には月に一回(3~4週に1回)程度と考えていただければ結構です。状況により月に2回来院していただいたり、間隔をあけたりする場合もありますが、そのような場合は予めこちらから説明いたします。

Q,一回の治療時間はどれくらいでしょうか?

A,当日の処置内容で変わりますが、30分~60分程度になります。ただし装置装着や装置除去時は1時間半~2時間程度いただくことがあります。次回の処置内容や診療時間はその都度お伝えします。

Q,装置をつけた時の違和感や痛みはどうですか?

A,今まで無かったものが口の中に入るため違和感は当然あります。ただし時間と共に慣れてきますので、まずは体が適応するまで頑張りましょう。そこを乗り越えてしまえば問題ありませんのでご安心ください。装置のタイプやつける範囲にもよりますが成人の場合通常2週間以内に慣れることが多いようです。
 また歯が動くことによっての違和感もありますが、これは治療した日(調整した日)から数日間です。
 もし我慢できないほどの痛みを感じた場合や、1週間以上痛みが続く場合など、何かおかしいと思った時は早急に対応致しますので、当院まで遠慮せずご連絡ください。

Q,食事を摂るときの注意点は?

A,装置装着後は装置自体の違和感もありますし、歯が動くことによる違和感もありますので、通常数日間は食事が摂りにくくなります。そのような時は無理せず柔らかい食べ物(豆腐、うどん、蒸しパン、おかゆ、ヨーグルト、プリン、よく煮込んだ肉や野菜など)を中心に召し上がってください。
 徐々に普段通りの食事ができるようになりますが、せんべい、氷、生野菜、リンゴ、ナッツなどの硬い食べ物や、もやしやニラなどの線維性の野菜、ガムやキャラメル、ハイチュウなど粘着性のあるものは、装置が外れたりトラブルの原因になりますのでなるべく避けるか、火をとおして柔らかくするか細かく刻むなど工夫し、注意して召し上がってください。

Q,矯正治療中の歯磨きはどうすればいいですか?虫歯になりやすくなるのでしょうか?

A,矯正装置がつくと歯磨きが難しくなるため、虫歯になりやすい環境になります。
 当院では治療開始前に必ず正しく歯磨きができるよう、ブラッシング指導を行っております。通院中は通常月一回の来院間隔ですので、日常の歯磨きがとても大切です。汚れが溜まりやすいのは装置のまわりやワイヤーの下などブラシの届きにくいところなので、そのあたりに注意して毎食後丁寧に磨いてください。
 また当院ではPOICウォーター(殺菌水)の使用をお勧めしています。強力な殺菌作用を持つため、歯ブラシでは磨きにくいところや届かないところも隅々まで洗浄でき、楽に歯磨きが出来ます。人体に無害な成分(水と塩)から作られるため安心してお使いいただけます。
 虫歯が見つかると矯正治療は進められません。治療期間の延長につながりますので日々の歯磨きを徹底していただくことが大事です。

Q,矯正装置をつけたままでの運動や楽器などは問題ないのでしょうか?

A,格闘技系やラグビー、アメフトなどの接触のある激しいスポーツでは、口腔内を傷つけたり装置を壊す恐れがありますので、もし治療される場合は注意が必要ですが、無理に治療しないほうが安全です。
 また、吹奏楽などで楽器を扱う方に関しては、フルートなどの木管楽器では慣れれば問題ありません。ただしトランペットのような金管楽器は直接唇を押し付けるため、装置によっては治療が難しい場合もあります。

~小児矯正編~

小児矯正を成功させるために

実際治療が始まると問題なく順調に進む方もいらっしゃれば、いろいろトラブルが発生してしまう方も中にはいらっしゃいます。矯正治療以前にまずどのようにお子様やお口の中と関わるべきか、また治療中のトラブル回避のために知っておいてほしいことなど、クリニック側から保護者の方々への豆知識やご提案等がいくつかあります。これらを把握していただくだけで、負担がかからず治療もスムーズに運び、成功へとつながります。治療前にぜひ読んでください。

1、治療前に知っておきたいこと

2、治療中に気をつけてほしいこと

3、小児矯正 Q&A